山田写真館春秋

山口県美祢市美東町の歴史を四代に亘って見てきた写真館の店主による徒然草

楽しい思い出など心に残りません

心に残った楽しい思い出というのは
畢竟「楽しかった」という観念だけです。

楽しい思い出は消費するだけです。

楽しい思い出が心に残らないというのは
楽しかったという当の一連のストーリーが記憶に刻まれないということです。

言語的にそれを表現することはできます。

スプラッシュマウンテンでシュバーって落っこちるのが楽しかったとか、
ホーンテッドマンションでお化けが飛び回るのが楽しかったとか。

でもそれは記憶の消費をしているだけで
真に人生の糧とはならないでしょう。

記憶の消費は生きていくうえで重要です。
消費しなければ脳は人生は疲弊していく一歩でしょうから。

しかし、
苦しかった思い出は消費されません。
人生に蓄積され、刻み込まれ、場合によって糧になります。

人は一般に楽しい思い出よりも
苦しかった思い出の方を克明に覚えています。

これは消費されないのでどんどん人生を疲弊していきます。

苦しい思い出は知識・技能・経験として人生を豊かにします。
その過程でまたかつて得られなかった楽しい思い出を得ることができるかもしれません。

苦しい思い出を背景としない思い出など
どこまでも平らなサバンナを走るようなもので
いつ終わるとも知れないシシュポスの地獄です。

適度に苦しい修養・修練は人生には必要です。

楽しい思い出は写真にでも撮ってさっさと消費してしまうがよいのです。
そして人生の次のステップを踏み出せば良いです。

楽しい思い出にすがっていてもそれは消費された記憶ですから
全く自分の身になりません。

やめたほうがいいです。

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